ハゲが治るかどうかがわかる、秘密の4つの質問 

 









     






   精神工学研究所


 


 いきなり恐縮ですが、ひとつお聞かせください

 「秘密の4つの質問」

 こう書きました。
 ハッキリ、言います。

 どんな育毛メーカー、サロンもこの質問には答えられません。

 これに答えられると、毛が生えることに、今よりもず〜っと近づくと思います。
 しかし、どんな育毛メーカー、サロンも毛が生えるようになっていません。

 ですから、これからも毛は生えないのでしょう。


精神工学研究所 山西 茂

さて、
 もったいぶらずに言いましょう。

 その4つの、秘密の質問とは?


 その1・動物はなぜ禿げないか?

 かつては動物が禿げないので毛生薬の動物実験ができない、だから薬はできないのだ、と言われたものです。
 現在では、遺伝子操作で毛のないヌードマウスというのがいるそうです。
 でも、野性動物で毛のなくなったのは、まずいません。
 そうなると寒さにやられて、死んでしまうからです。

 人間ももともと野性動物だったのです。
 ですから、毛が生えてこなくなるというのは、奇妙な話ではあります。


 その2・男ばかりがなぜ禿げる?

 女性も毛が薄くなることはあります。
 現代では、女性の毛が薄くなることは、以前より比率が高くなっています。
 それでも、男性に比べると、その割合ははるかに低いものです。
 自然な状態で、男性のように30台でピカピカという女性を見たことがありません。
 ハゲがいぜん、男性特有なのはなぜでしょう。
 各・育毛会社は、このあたりまえの疑問にまだ明確な答えを出していません。


 その3・頭頂部ばかりが、なぜハゲる?

 側頭部は、副腎皮質ホルモンの影響下にあり、頭頂部は男性ホルモンの影響だから、男性ホルモンの影響で、頭頂部ばかりハゲるのだ。
 ふつうは、こういう説明がされています。
 本当でしょうか?

 男性ホルモンの影響でハゲると、その原因が特定できているのなら、もう薬ができていてもおかしくないと思います。
 私がこういう説を聞いたのは、30年ぐらい昔ですから。
 こうなると、女性の中にも比率は少ないけど、ハゲる人がいるということが、逆に説明できないと思うのです。
 もちろん、女性も男性ホルモンを持っていることは知っていますよ。
 女性の中の男性ホルモン過剰が、女性の禿げの原因なら、その人には必ずホルモン異常による女性病が発生しなくてはなりません。
 そうなって、ないと思うですが?


 その4・なぜハゲるやつと、そうでない人がいるのか?

 これが、一番悩ましい質問です。
 石油系シャンプーが脱毛の原因だと言う人がいます。
 しかし、石油系シャンプー使いまくっても、ハゲない人がいることは確かです。
 私が思うに、あの手の人は、どんなことをしてもハゲない気がします。
 ハゲの原因を知るには、ハゲない人の原因も同時に知らないと、いけないと思います。
 ハゲない人は、ちょっとやそっとでは、ハゲないんですよ!

 

 その1・動物はなぜ禿げないか?
 その2・男ばかりがなぜ禿げる?
 その3・頭頂部ばかりが、なぜハゲる?
 その4・なぜハゲるやつと、そうでない人がいるのか?

 これが、ハゲの真相に迫る、秘密の4つの質問です。

 こうしてみると、当たり前のことばかりで、ぜんぜん「秘密」じゃないですね。

 ハゲが病気であるか、そうでないか?
ということは、さておいて、病気の原因がわからないと、治せないか?
 というと、そうでもありません。

 たとえば、カゼは昔から卵酒で治してましたし、インデイアンは病気を祈祷で治していました。
 問題は、原因がわかると、治る率は、それまでよりはるかに高くなるということです。

 つまり、原因がわからないと、民間療法の範囲でしかない、そういわれても仕方ないと
思います。
 それに、一見「科学的」に見える化粧を施して、高い金額をとることには、問題がありますことが、明白です。


 「古来より、髪は血余といいました。」
 という育毛剤のコマーシャルがありました。

 これは漢方でそう呼ばれるのですが、血が血液に変わることは、医学的に正しいでしょう。(私は医者じゃないので、断定しませんが)
 毛根の拡大図を見ると、毛細血管が集まっているのが分かります。
 これから、各・育毛メーカーでは、毛根部の血流を盛んにすることを効能にうたっていることが多いです。

 大正製薬のリアップという商品があります。
 あれは、アメリカのアップジョン社の「ロゲイン」という商品のコピーです。
 そのロゲインの、主成分は「ミノキシジル」ですが、これはもともと、育毛剤として開発されたのではありません。
 もとは、高血圧の薬として開発されたものが、使用していると、毛が濃くなったという噂がありました。
 そこから、育毛剤としてテストすると高い効果があることがわかりました。
 それで、育毛剤として発売されることになったのです。
 ただし、副作用があります。
 心臓病になる人がいて、それで死んだ例もあります。
 毛細血管を拡張するので、血流が盛んになるのは、当たり前ですね。
 それで、頭皮の毛細血管の血流が良くなって、毛が生えてくるというのが、この薬の効果らしいのです。

 それで、同様な効果の成分がほとんどの育毛剤には使われています。

 たとえば「グリチルリシン酸」や「ビタミンE」です。
 あと、「センブリエキス」です。
 「センブリ」は胃の薬ですが、胃の壁の血流を改善する効果が知られています。
 それで、頭皮の血流改善にもいいのではないかと、使われることが多いのです。

 いったいなにがいいたいかと言いますと、
 有名な製薬メーカーにしても、この程度のものでしかないと言うことです。

 民間療法の域を出ていないと私には思えます。
 皆さんは、どう思われますか?


 たとえばアデランスのテレビコマーシャルを見ると、頭皮改善のための、オリジナル育毛剤を宣伝しています。
 それには14種類もあって、頭皮の状態をカウンセリングしないと、決定できないといっています。

 ルチア社はノベルモイという製品を使っていて、それには血清成分までもが配合されているということです。
 私は使ってみましたが、2年使っても、毛は生えてきたとは思えません。

 リーブ21は育毛剤と電気刺激を使っています。
 非常に高い金額らしいのですが、評判は良くありません。

 なぜかというと、「民間療法」の域だからです。
 誰かが、ある方法を試したら非常に良かった。
 それで、万人に使えるということで、製品化しているとしか、思えないのです。

 まるで「卵酒」を飲むと、すべてのカゼが治る、と宣伝しているのと同じです。
 ハゲは本人にとって非常に苦痛ですし、治る医学的根拠が発表されてないので、こういう事態になっていると思います。
 それに対して、何十万円・何百万円という金額をいう会社が多いのです。
 人の弱みにつけ込んでいるのだと、思われてなりません。
 

 

 

 一般に髪の毛は頭部の保護のためにあると言われています。

 大切な頭を守るために、脳を守るために、毛髪が生えているという説が一般的です。

 それならば、大切な脳を守のが髪の役目なら、それが無くなるというのは、大変深刻な事態です。
 ハゲは病気だと言わざるを得ません。
 たとえば、爪が抜けてしまったら、これはなにか病気じゃないか?と思うのが普通ですよね?
 それが髪の毛ではそうならない。
 なぜでしょう?

 病気だと同情されないばかりか、ハゲだと馬鹿にされる。
 なぜでしょう?

 いったい、髪の毛はなんのために生えているのでしょうか?
 それを知ることは、抜け毛の原因を知る第一歩となる気がしています。
 それを探す旅にでることにしましょう。


 さて、髪の毛があるのは人間だけです。
 人間とチンパンジーのDNAの99%は同じらしいですが、チンパンジーの頭髪は長くなりません。
 つまり、チンパンジーには髪の毛はないと思われます。
 しかし、人間は猿から進化してきました。
 人間が、猿から進化してきたある時に、長く伸びる頭の毛が現れた時代があったと、考えるのが自然です。
 それはいつでしょう?
 それは何故でしょう?

 猿と人間の一番の違いをいうと、人間の体に体毛が極端に少ないことです。
 人間の体には、髪の毛以外には、眉毛・まつ毛と、腋・股間に毛が生えています。
 眉毛は汗が目に入るのを防ぐためだと言われています。
 私には、そのほかに表情をハッキリさせる役割もあると思います。

 睫毛は目にゴミが入るのを防ぐためにあります。

 あとの腋と陰毛はなんのためにあるのでしょうか?

 これは、性的な役割です。
 これらの毛は子供時代には生えていません。
 思春期に発毛します。
 明らかに性ホルモンの影響を受けています。

 じつはこれらの毛は脱脂綿の役割をしていると言われています。
 腋や性器周辺には、匂いをだす腺があります。
 この性フェロモンなどの臭気的情報を保持するために、毛が生えているという説が一般的です。
 私も同感です。

 

 すると、頭の毛以外の毛の役割は理解できました。(あと産毛がありますが)


 人体の毛には、毛髪と眉毛と睫毛と腋と股に毛があると言いました。(産毛は除く) 
 でも、他に口髭・あご髭があるのを忘れていました。

 あれは男にしかありません。
 つまりライオンのたてがみと、同じ役割だと思われます。
 つまり、雌に男らしいところをアピールする、それと顔を大きく見せる効果です。 
 顔を大きく見せると体が大きく見えるので、外敵に襲われにくくなります。

 ちょっと質問ですけど、口髭・あご髭って禿げるんですか?
 どんな年寄りでも禿げてるところ見た事がないんで、禿げないと思いますが。
 あと、抗ガン剤で髪の毛が抜けるってありますね。
 あれは全身の毛が抜けると聞きました。
 すると口髭・あご髭も禿げるんですか?

 問題解決法の一種で、引いてもだめなら押してみようというのがあります。
 つまり、ハゲ解決が不可能なら、いっそハゲ促進法を考えてみようという方法です。
 抜けるメカニズムがわかれば、それを取り除けば生えるはず、そういう考え方です。
 抗ガン剤の禿げる理由を知れば、毛生え薬は出来るかもしれません。

 


 またこれらの毛がハゲるということも、めったにありません。
 髪の毛だけが、高い頻度でハゲるのです。
 異常ですね。

 私たちは髪の毛の役割をみるとき、現在の環境で考えがちです。
 それだからこそ、役割がわからないということがあります。
 猿から人間へ進化した時代にその変化は起きたのです。

 つまり原始人の時代にこそ、長い髪の毛が必要とされる原因があったと、考えるべきなのです。

 さてさて、いったい人間の体から、猿のような体毛がなくなったのはなぜでしょう?
 それについて、私がこれだ!と思った説があります。
 人間の体の状態は、ある状態なのです。

 それは、「猿のネオトニー」なのです。
 ネオトニーとは、胎児の状態のまま生まれることをいいます。
 体に毛のない人間の体は、猿の胎児の状態、そのままなのです。

 人間の体というのは、猿の胎児の状態のままで大きく成長した状態なのです。
 なぜ、ネオトニーになったかと言うと、人間が地球上で最強の動物になったことと関係があります。
 つまり人間は猿のネオトニーとなることで、現在の地位を手にいれたと言えるのです。

 化石を見ると、原始人がいたころの大型生物には必ず人間と戦った痕跡があります。
 史上最強の肉食獣サーベルタイガーやマンモスも人間と戦い、滅びました。
 人間こそ、史上最強の獣なのです。
 なぜでしょう?

 人間を猿の一種と見ると、それほど肉体的に優れたものがあるわけではありません。
 むしろか弱いとみるほうが、正しい気もします。

 それでは人間だけが、高い知性を獲得したからでしょうか?

 ブーッ!
 残念でした。
 それでは50点です。

 本当の答えは「人間が高度なチームワーク」を使って、猟をすることが出来たからです。
 現在でも、狼やハイエナなどは、チームで狩りをすることは有名です。
 しかし人間の場合は、もっとはるかに高度で、大人数で、計画的な狩りをする事ができ
るのです。
 これがいかなる大型動物をも押しやって、史上最強の獣となれた要因なのです。

 さて、この高度なチームワークというのは、考えてみると意外と大変です。

 たとえばチームが2人の場合、この時は考えるチームメイトはお互い一人だけです。
 これが3人になりますと、私とA/私とB/AとB。
 この3つの関係を理解してないと、チームワークという概念を理解できないのです。
 それだけではありません。
 ほんとうに三人の関係を理解するなら、うえの3つ以外に、私とAとB/私たちと外界という概念を理解する必要があります。

 このネットワークは構成員が増えるほど、急速に増えます。
 現在の人間には、このネットワークが150人まで理解できることができる容量があるそうです。
 そのネットワークの量は莫大なものになるでしょう。

 このことが人間の脳の容量を、動物とは比較にならないほど増やしたと考えられています。
 しかし、それが大きな問題を起こしました。

 大脳の飛躍的な進化は、脳の肥大化を招いたのです。
 これが、「猿の体を借りた人間」には、絶滅の危機になる大問題なのです。
 それは頭が巨大になって、出産ができなくなる、という問題です。

 これを解決するためには、人間は非常に早熟な状態で生まれるしか方法はありませんでした。
 つまり人間はみな早産なのです。
 このため、人間の体は、猿の胎児の状態になったと考えられています。
 人間の体に体毛が無いのは、そういう理由です。
 人間が現在の知性を獲得するためには、必要不可欠な変化だったといわざるをえません。

 この変化は何万年もの時間をかけて、ゆっくりと進んだと考えられます。

 そこで、原始人の体が、猿の体からだんだんと進化してくる様を想像してみて下さい。
 なにかが、寒々しいと思いませんか。
 そうです!


 毛のない体というのは、あまりに弱々しいものです。
 とくに冬の寒さには耐えがたかったと、想像できます。
 もちろん原始人に特有の、毛皮の服も作ったでしょう。
 それで氷河期を、生き抜いてきたのです。

 冬の寒さといえば、まっさきに思いつくのは「カゼをひく」ことですね。
 体に毛のない人間には、カゼをひいて肺炎を起こすことは、死につながる高いリスクが
あったとみて間違いがありません。
 現在でも、首すじをだしておくとカゼをひくから、マフラーをしなさい、と言いますね。


 そうです!
 これこそが、髪の毛の役割だと思いませんか?
 長く伸びた髪の毛は、首筋や背中にかかったに違いありません。
 それが首筋の動脈の保温や、背中の体温維持に働いたに間違いありません。


 髪の役割とは、原始時代になくなった猿の体毛の代わりに首と背中の保温をすることだったというのが、私の結論です。


 その証拠に、生まれたての赤ちゃんの肩や背中に黒々と産毛が生えています。
 進化の過程で、背中や肩の体毛が遅くまで残っていたことの現れです。
 背中や肩の保温が大切だということです。

 現在では服を着ることが普通になりました。
 そのため裸ですごさざるをえなかった、原始時代の髪の毛の役割を見いだせないのです。
 これが人間にだけ長い髪の毛が生えた原因とみて、間違いないと思います。


(補足です)

 猿から原始人に進化する過程で髪の毛が長くなったといいました。
 それは氷河期などで、体を保温する必要があったからだと言いました。

 しかし、人類の発祥地はDNAを調べることで特定できます。
 細胞内部のミトコンドリアのDNAの一部が人類共通だと言われています。
 その共通のDNAのルーツ、つまり人類のルーツ、
 それは・・・・・・・・・

 アフリカです!
 アフリカにいた、たった一匹の雌の猿に行き着くことが分かっています。
 その猿には「アフリカのイブ」という名前まで付いているそうです。

 困りました!
 アフリカは暑いです。
 カゼをひきません。

 それに対する私の答えはこうです。
 「アフリカのイブ」は、どちらかというと猿でした。
 それがユーラシア大陸かヨーロッパに餌を求めて移動する過程で人類に進化したと思われます。

 おそらく中近東だと思いますが(つまりエデンの園はあそこにありました)。

 そこで氷河期を過ごして、髪の毛が生えてから、ふたたびアフリカに戻った人類が、現在
のアフリカ系アフリカ人(黒人のことです)の先祖になりました。
 髪が生えていると、こんどは逆に体熱発散のため、ちじれ毛になったと思います。
 これがアフロヘアーの理由だと思います。

 なぜなら、同じ熱帯地方の東南アジアや南米大陸の原住民は、アフロヘアーでありません。
 東南アジアや南米大陸の原住民は、人類進化の割と遅い段階であの地方に住みついたのではないでしょうか?
 つまりまだアフロヘアーになる前段階と考えることができます。

 そして中東地方で進化した人類の一部は、北部ヨーロッパに移住して、現在の白人の祖先になったと思われます。


(補足終わり)

 

 これで4つの質問のうちのひとつに、やっと答えることができました。
 あと3つです。

 さて、それほど大切な人間の髪の毛ですが、これが抜けてしまうのです。
 それならば、これは病気といっていいのではないでしょうか?
 病気なら、どうしてこんな高い頻度で出現するのでしょうか?
 また病気なら、自然に回復したという症例を聞かないのはなぜでしょうか?

 なぞはますます深まります。


 さて、よく言われる抜け毛原因にストレスがあります。
 ストレスというのは、現在ではまことに便利な言葉になっているフシがあります。
 よく分からない病気の原因はすべてストレスというと、みんな納得してくれるのですから。

 でも、よく考えてください。

 


 強いストレスというと、PTSDを起こすことが考えられますね。
 このPTSDという考え方はベトナム戦争の帰還兵の治療の過程で生まれたものです。

 戦争ほど強いストレス原は他に見当たらないと思いませんか。
 日常的に殺される危険があるという場所に進んで行かなくてはならないのは、強いストレスです。

 そして、そこで行う作業というのが、他人を殺すというこれまたストレスの大きいことなのです。

 考えてみてください。
 ハゲの原因がストレスならば、戦争から帰ってきた人は、みんな禿げていなければならないと思いませんか?

 そうじゃないですね。
 中には薄くなった人もいるでしょう?
 しかし、ハゲなかった人もいるという意見にも賛成せざるをえませんね。

 ストレスがハゲの原因でないと言い切っているわけではありません。
 しかし、戦争という他に類を見ないほどの環境下でも、禿げなかった人が大勢いるという現実は無視できません。

 ここでまた、魔法の4つの質問を思い出しましょう。

 人間だけがなぜハゲるのか?

 その答えを探す鍵は、「人間にあって動物に無いものはなにか?」です。

 


 もったいぶらずに、結論をいいましょう。

 それは、
 「潜在意識」です。

 動物に潜在意識がないかどうかというのは、ちょっと疑問ですけど。
 というか、「動物には潜在意識しかない」という気がします。
 だから本当の答えは「顕在意識」なんですけど。
 そういうとインパクトがないんで、こういう答えにしました。

 

 話をもどしましょう。
 ストレスが抜け毛の原因だと言われて、妙になっとくができるのにはわけがあるんです。
 ストレスと言われて、まっさきに思いつくのは、
 たとえば会社員だったら、「上司にねちねちと怒られる」とか、「残業を言われてしぶしぶ遅くまで仕事をする」
 そんなイメージでないでしょうか?

 つまり、現代人のいうストレスとは、「がまん」とか「怒られる」とかいう場面に関係しているんですね。
 もっと言いますと、ストレスのイメージとは、「怒り」「憎しみ」「嫉妬」みたいな、よくない感情だとみて間違いがありません。

 そう思い至って、私は「ハタっ 」と気がつきました。

 


 昔のマンガでは(たとえば手塚治虫)、怒る人物の頭から湯気がでている図がよくありました。
 頭から湯気がでていると怒りを発散しているとか、こめかみに血管が浮きでていると怒りを堪えているとこだとか、そんなのが気分的に理解できるものです。

 あれはおそらく誰にでもそうだ!と理解できるものだと思います。
 普遍的なのです。

 すなわち、
 頭から湯気がでてくるような感覚が「怒り」の状態なわけです。
 あの湯気のでているあたりというのは、ハゲる部分と妙に一致するんじゃないか?と
 そう思ったんです!

 

 つまり、「ハゲ」の原因は、ひょっとしたら「感情」じゃないか?と
 それも「怒り」ではないか?と思えたんです。

 昔のことわざにも髪と感情の関係を言ったものがあります。
 たとえば、「怒髪冠を働く」(怒りのために頭髪が逆立ち、冠をもちあげる)、
「白髪三千丈」(悩みや心配事によって、白髪が長く長く伸びてしまったこと)、などがあります。

 


 でもね〜。
 たしかに怒りっぽいひとで頭がツルぴかの人いますよ。
 中小企業の社長に多いタイプですけど。

 でも、そうでない人で禿げてる人もけっこういます。
 そればかりではないと、言われたらこの説はお終いですね。
 もし「怒り」がハゲの原因なら、温厚な人で禿げた人はどうなる?
 そんな人はけっこう多いぞ!

 こう言われると反論できませんね。
 これは違うのかな〜
 けっこういいアイデアだと、思ったんだけどなー。

(第2部に続く・・・・)


(第2部)
 私が、ハゲ治療や髪が抜けることを考え始めた、本当の理由をお話します。

 以前から、生え際が少々後退していることは、感じていました。
 しかしそんなことはあるまいと、たかをくくっていました。
 というのは、当時、ハゲ遺伝説を信じていたからです。
 自分の兄弟をみるとフサフサなので、よもや禿げてしまうことなど、あるまいと考えていました。

 それが、最近どうも薄くなってきたのが、日に日に実感できる、そんな時がやってきてしまったのです。
 私はあせりました。

 そして、それまでもロゲインを始めとして、さまざまな治療法を試していました。
 しかし、どうも効かないぞ!と思いはじめていました。
 自慢するようですが、私はけっこう医学的知識があると思います。
 それで、抜け毛予防にかんしては、目立たないうちから手を打ってきたのです。
 その甲斐なく、地肌が目立つような事態になったということは、育毛剤メーカーの言うことは本当じゃない、と思いはじめたのです。

 
 あるテクニックを多用していることを感じていました。
 今、この治療法をやめるとますますハゲるとか、
 他の育毛剤は○○が入っている、その悪影響が今出ているから、もう少し辛抱してわが社の製品を使いましょう。
 こういう、言い方です。

 そこで、これまでの育毛メーカーの言い分をすべて検討して、これはおかしいと考えたのです。
 その理由は前回、言いました。


 さて、私は髪がいよいよ薄くなりはじめたころの、生活を振り返ってみました。
 遺伝やホルモンが本当のハゲの原因でないとすると、生活の中にその原因があるように思われたからです。

 当時、私は結婚して2〜3年でした。
 私は結婚が遅く、30台後半で結婚しました。
 それまでは、きままな暮らしをしていたのです。
 ハゲる前とその後で、違うものと言えば、これが一番大きいです。
 それで、生活の何が変わったのかを考えてみました。

 そこで、以前書いた、「怒り」が原因ということに、思い至ったのです。

 正直に言いまして、
 当時私は妻の態度に不満でした。
 
 しかし、私は面と向かって妻にそれをしてきすることをしませんでした。
 ことを荒立てたくないと思っていましたし、妻に対する遠慮もありました。
 そのことがハゲる原因かと思いました。

 しかし、これも以前書いたとおり、怒りっぽい人でハゲてる人もいれば、そうでない人もいます。
 一様でないのです。

 でもなにか関係ありそうだ!
 それが、私の直感でした。


 さて、妻の態度に悩んだ私は、本を読んで、その解決策を探しました。

 そこで行き着いたのは「岩月兼司」という人でした。
 この人は香川大学の教授で、専門は動物行動学です。
 動物行動学から新しい心理学仮説を提唱し、それを使ってボランテイアで家庭内のトラブルの解消を謀っています。

 私は岩月先生の著書に示唆を受けました。

 ここで簡単に先生の説の説明をしたいと、思います。
 家庭内暴力・不倫・援助交際・引きこもり・・・・・・・
 今日の家庭内トラブルの原因は一つの原因に収束するというのです。
 それは・・・・・
 幼少期の親との関係です。

 簡単にいうと、人間の子供は(他の動物と同じく)もっと親と接して育つ必要がある。
 それができないと、大きくなってその部分を取り戻そうとしてしまう。
 そういう説です。
 たとえば、父親との皮膚接触が少なかった少女は、成長してその接触欲求を満たすためにセックスに走ります。

 それにお金のためだと言い訳をすると援助交際になります。
 父親ぐらいの年齢の男を求めると、不倫になるという説です。

 特に、女の子は自分の父親との関係が大切です。
 なぜなら3歳ぐらいのとき、女の子は自分の父親に恋をするからです。
 その恋は、彼女の人生の恋愛のパターンのモデルになります。
 つまり、最初の恋がうまく行かなかったとき、その人は恋とはそういうものだという思いを強く持つというのです。
 もちろん潜在意識の中にです。

 さて現在では、多くの親は会社に勤めにいきます。
 両親共に勤め人という家庭も珍しくありません。
 現在では、幼児の育つ環境というのは、大人の論理・大人の都合が優先される社会です。
 こういう環境では、幼児の欲求は無視されることが多いのです。
 「お父さん、今日は会社休んで、私と遊んで!」
 こういう欲求を突きつけられて、会社を休める父親はどのくらいいるでしょうか?
 しかし、この要求に応えることは、子供の成長に必要不可欠だと、岩月先生は言います。

 なぜかと言うと、動物の子供はそうして育つからです。
 人間も動物から進化してきた以上、動物の本能に基づいた育ち方が必要だと言っています。

 

 

 

 さて、本題はここからです。
 ハゲとの関係を語りますからね。

 親に、子供としての欲求を拒否されることが多いのが、現在の社会環境です。
 それは勤め人が多くなった社会に特有の現象ですから、私たちの世代にも、私たちの育てられ方も同様だったと考えて間違いありません。
 親に自分の当然の欲求を拒否された子供はどうするか?
 とうぜん、怒りを覚えます。

 しかし、その怒りを表現することは危険です。
 なぜなら、親は子供とって自分を保護している存在で、その保護を失うことは生命の危険を意味するからです。

 また怒りを向けた相手は、同じ怒りをこちらに返してきます。
 子供は親の怒りを受ける事態を想像したくありません。
 そのため、自分のなかの親に対する怒り・憎しみを封印せざるをえません。

 封印された怒りは、潜在意識の中に封入されて、自分が幼少時代に親に対してそんな感情を持ったことなどあり得ないと、思うようになります。

 つまり、こうやって育った人間は自分の怒りを表現しにくいばかりか、自分のなかの怒りを感じることができない人となるのです。

 しかし、怒りとは本来、外界からの攻撃に対する防衛反応です。
 そのため強いエネルギーを持っています。
 潜在意識の中に封印された「怒り」はその強いエネルギーの出場所を求めて暴れます。

 それが、身体的・精神的な病の原因となりうるのです。


 その傾向は大人になっても続きます。
 続きますが、本人はそれを自覚できません。
 自分の中に、子供じみた欲求が封印されているとは、信じたくないからです。

 つまり、当時の私は妻に対して怒り・憎しみを抱いていました。
 しかしその感情は自分で思うよりもずっと大きかったのです。
 その感じられない怒り・憎しみは、自分の潜在意識の中にあったのです。
 とうぜん、それは強いエネルギーをもって、私の精神と肉体の中を暴れました。


 さて、現実の肉体の中で、「怒り」は防衛反応ですから、身体反応を伴います。
 アドレナリンというホルモンを放出させ、交感神経を興奮させます。
 その結果毛細血管は収縮し、闘争的事態に備えるよう、脳は強く覚醒します。

 このホルモンと同様の効果が、「怒り」というものが持つと、どうでしょうか?
 もしこの「怒り」が頭皮付近にあったら、そこの毛細血管を収縮させて、血流を悪くする効果があるのではないでしょうか。

 頭皮の毛根にある毛細血管の血流不足が直接の抜け毛の原因であることは、すべての育毛メーカーが語っています。
 私もこの点に関しては、異論はありません。

 つまり怒りが、頭皮の血流阻害要因になりうると、私は考えました。

 そして、それは自覚できる怒りではありません。
 怒りは、本来防衛反応ですから、自覚できるかぎり、その必要自体が消え去ると、怒りも消えるはずです。

 しかし、潜在意識の中の「怒り」は解消方法を知らないため、いつまでも残ります。


 自覚できない「怒り」・潜在意識の中の「怒り」
 これこそが抜け毛の本当の原因ではないでしょうか?

 


 私は現代社会において、自覚できない怒りを内部に抱える人物が増えたことを指摘しました。
 すると、これがハゲの原因ならば、現代においてハゲの人が増えたことを説明できると思います。

 温厚な人でもハゲます。
 しかし一見温厚な人でも、その内部に強い怒りを抱えていないとは言い切れません。

 むしろその生成過程を見ると、潜在意識内の怒りは強い抑圧を持つ人ほど、自分の内部を見ることが出来ないのです。

 「怒り」がハゲの原因なら、むしろ一見温厚な人ほど、ハゲやすくなります。

  感情が肉体に与える影響は、昔から予想されていたことなのです。

 「恐怖」が白髪の原因になることは、昔から言われています。

 


 さて、またまた、話は変わります。

 私は一時期、中国の仙人になる術(仙道)に凝ったことがあります。
 それは主に、気功と瞑想をする行法です。
 気功は「気」という目に見えないものを、感じ、動かすようにするテクニックです。

 その気には、怒りや喜びという「感情」を乗せることが可能だと言われています。
 私は気功と瞑想の行法により、身体的に「感情」を実感することができます。
 これはあまり驚くべきことではありません。

 たとえば、「恐怖」の感情を抱くとき、背中の筋肉が固くなることを経験したことは、誰でもあると思います。
 怒りや恐怖は防衛反応なので、交換神経を緊張させ、体の一部の筋肉を緊張させるのです。

 気をコントロールすると、たとえば「恐怖」の感情を抱いたときの、体の反応をさせることが出来るのです。

 そして、もうちょっと術に精通すると、ある感情を抱いときには、「気」が体のなかでどんな動き方をするのかを、感じ取ることができます。


 前回、手塚治虫のマンガの話で、怒りの表現のとき、頭から湯気がでている図というのを言いました。
 じっさい強い怒りを感じると頭頂部から熱い気が立ちのぼるのを経験します。
 あのような絵は、すべての人にそんな気の働きがあって、その「気」を無意識的に絵にしていると思われます。
 そうでないなら、人々に支持されないでしょう?

 また「感情」の気は、別のところでも感じられています。
 「怒りではらわたが煮えくりかえる」
 「胸が熱くなる」
 「悲しみに胸が押しつぶされそうだ」

 こういう常套句にでてくる、身体反応は「気」を感じられるようになると、「これは、そういうことだったのか!」と実感できるようになるのです。

 

 つまり、感情とは「気」の流れのことだった!
 と言えるでしょう。


 怒りの気は、頭のあたりに溜まるのです。
 だから頭頂部が禿げるのです。

 私の禿げのタイプは、前額部からはげる、いわゆるM字型タイプです。
 その他に、てっぺんからハゲるタイプがあります。
 こちらの方が多いと思います。

 以前読んだ占い師の本によると、運動神経の良いタイプはてっぺんから禿げる。
 頭を使いすぎるタイプは、前額から禿げると、書いていました。

 たしかに、頭を使って考えているとき、気の流れが「印堂」というツボ(額にある)に集まることを感じます。

 怒りのシュミレーションを瞑想中にすると、熱い気が首の後ろから頭に駆け上がっていきます。
 そのとき、やはり頭頂部か前額部から、抜けていきます。
 これが、ハゲタイプの違いをつくっているのでしょうか?

 

 女性はなぜハゲないか?
 この質問の答えを考えてみましょう。

 本当は、女性はなぜ男性よりハゲにくいか?ですが。

 気の流れからいうと、女性と男性で気の流れ方がちがうからだと、いうことが出来ます。
 「小周天」という瞑想の行があります。
 これは気の固まりを、頭のテッペンから、鼻、胸を通って、股間まで導く、そして背中を通って、体を一周するという行法です。
 面白いことに、これは男性版で、女性がするときは逆にしなくてはならないといいます。
 すなわち、頭のテッペンから背中を通って、腹・胸を通ってもとにもどるというのです。

 これが、男性と女性の気の巡り方の違いだとしましょう。
 怒りの気は普通、頭のテッペンにたまります。
 それが、気の回転の流れにのって流れると、男性では額のほうに、女性では首筋の方に流れます。

 髪の毛の役割は、首筋の保温です。
 それから考えると、頭の後ろの部分はハゲにくいと思われます。

 だから女性はハゲない。
 これが、気の流れからみた、質問の答えです。

現在、薄毛に悩む女性が増えています。
 これは女性の社会進出と関係が深いと思います(はげの原因が怒りなら)。
 まだ、女性が社会で押さえつけられる傾向は、今の日本社会でも強いものです。

 また、不況時には中間管理職にかかる圧力は大きくなります。
 時としてそれは、会社内のセクシュアルハラスメントなどの原因となります。
 しかし女性にはあからさまな怒りを表現できない状況が多いものです。
 これが現在、抜け毛に悩む女性が増えた、一因ではないでしょうか?


 もう一つの仮説は、面白いものです。
 女性の見る世界は、男性の見る世界と違うというものです。

 女性は感情の世界に住んでいて、男性は論理の世界に住んでいるのです。

 次の文章をまず読んで下さい。
*************************************************************

 最強の合法ドラッグ理論
 
 世の中には様々な合法ドラッグがありますが、安価でかつ最強の合法ド
 ラッグが世界にあります。
 リタリンでしょうか?違います。お酒でしょうか?違います。どこかの
 国の怪しげな植物でしょうか?違います。
 では一体何でしょうか。答えは「性ホルモン」です。
 
 当方は、元男性の女性(世間で言うニューハーフ)ですが、この事実は
 5〜6年の歳月を経て発見しました。
 睾丸摘出手術を受けておりますので、分泌される男性ホルモンはごくわ
 ずか(副腎から)です。睾丸摘出手術を受ける前から女性ホルモンの注
 射を受けていたのですが、女性ホルモンを多く打つと気分が高揚し頭脳
 明晰になります。
 しかし、男性ホルモンが極端に少なくなると、いくら女性ホルモンを打
 っても気分は高揚しません。それどころか、鬱状態になってしまいます。
 体内の性ホルモンが極端に少なくなると、お酒を飲んでも酔いませんし、
 リタリンを何十錠飲んでも効きません。
 試したことはありませんが、酷い時にはおそらく覚せい剤も効かないと
 思います。
 
 当方は、医療関係者ではないので医学的な裏付けはありませんが、長年
 の体験に裏付けられた理論(経験則)です。
 
 一般論として、男性にも女性にも両性の性ホルモンがあります。そして
 性ホルモンには気分を高揚させる作用があります。
 第二次性徴期の人が元気一杯なのは、性ホルモンの分泌が盛んだからで
 す。女性が更年期障害になるのは、性ホルモンの分泌が低下するからで
 す。
 私は6年前から女性ホルモンの注射を始めて5年前に睾丸を摘出したので
 すが、以下のことを体験しました。
 
 ・睾丸摘出前や摘出後数年間に女性ホルモンを大量に注射すると、感情
  (喜び・怒り・悲しみなど)が強くなり頭脳明晰になる
 
 ・睾丸摘出後に女性ホルモンを打つ量を減らすと鬱状態になる
 
 ・女性ホルモンを大量・長期に注射してから男性ホルモンを注射すると
  気分が極端に高揚する
 
 これらから言えることは、「体内の男性ホルモンと女性ホルモンの量が
 ある一定の割合になったときに最も気分が高揚し頭脳明晰になる」とい
 うことです。
 その割合は個人差があるので一概には言えませんが、経験則では少量の
 男性ホルモンと大量の女性ホルモンが最適な状態です。
 無愛想な人は男性に多く、明るい笑顔の人は女性に多いのは、女性ホル
 モンに気分を高揚させる作用があるからでしょう。
 男性は多くの女性と親しくなりたい(あるいは性関係を持ちたい)と思
 う一方で女性は1人の(ある限られた)男性と親しくなりたい(あるいは
 性関係を持ちたい)と思うのは、男性が求める女性ホルモンの方が女性
 が求める男性ホルモンの量より遥かに多いからでしょう。また、女子高
 の生徒は比較的明るい(普通)のに対して男子校の生徒が幾分不健全な
 のも、性ホルモンの割合が関係していると思われます。
 エッチな人の殆どが明るい人なのも、性ホルモンの分泌が盛んなためで
 しょう。

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 これは私がアングラサイトで、見つけた体験者の意見です。

 

 岩月先生によると、女性と男性では、ものの考え方や記憶がちがうそうです。

 上の、ニューハーフの方の経験からも、性ホルモンが意識や脳に与える影響というのが、うかがえます。

 あるカップルがデートに、遊園地に行ったとします。
 しかし、その楽しいデートの思い出は、男女で大きく違うのです。
 男性は、どのアトラクションに最初に乗ったなどの、「事実」を正確に記憶します。
 しかし、その時自分がどう感じたか?ということは、あまり覚えていません。

 女性の記憶は、これとまったく逆です。
 どのアトラクションの楽しさが一番で、2番はどれかということを記憶できるのです。
 しかも、その記憶をたどるとき、そのとき感じた感情を思い出すことができるのです。

 これは男性には無い能力です。

 ここから、女性にハゲが少ないことを説明できると思います。
 私は、禿げの原因として、「本人が自覚できない怒り」をあげました。
 女性もその幼児時代の父親との関係などで、自覚できない怒りを持つことがあります。

 しかし、女性特有の理由でそれは自覚できるのでしょう。
 どういうことかと言いますと、そういう事態になったとき、女性は「わけもなく怒りだす」などの感情的になるのです。

 もともと感情の原因を記憶することは苦手なのです。
 自分に自覚できない怒りなどの感情が怒ったとき、それを潜在意識の奥に収めるより、訳の分からない感情の爆発として発散できるシステムが女性にあると思われるのです。

 女性の感情処理を見ていると、強くそう思います。


 このことが、男性と違って「怒りの気」を体内に溜め込まない原因となっています。
 これが女性に禿げが少ない原因です。

 


 髪の毛が頭部の保護になっているとする説は多いですが、もう一つの説があります。
 それは、髪は排泄器官だとする説です。
 
 ナポレオンは毒殺されたと言われています。
 その根拠は、髪から発見された、毒物の砒素です。
 頭には大切な脳がありますから、頭部にある毒物はすみやかに排泄されます。
 それでその毒物を髪のなかに排泄する作用があるのです。

 さて、
 ある神秘主義の本に次のような実験の説明がありました。
 怒りには強い毒性があるというのです。
 そこで「怒りの言葉」を袋の中に集めます。
 そしてその袋のなかの空気中の水分を集めると、中から結晶が得られると言います。
 それを溶かして、マウスに注射すると、マウスは死んでしまうそうです。

 もし、「怒り」にそのような毒性があるとすると、それは砒素と同じく、髪の毛の中に排泄されます。

 その毒物が多いと、髪の毛は成長サイクルを早めて、排泄作用を高めようとします。
 その結果、髪の生産活動が、髪の抜けるサイクルに追いつかなくなって、そこには産毛しかなくなるということが、考えられています。
 これは、「怒り」が毒性を持つということに基づく仮説ですが。


 頭頂部から禿げる、前額部から禿げる、禿げないという違いは、この「怒りの気」仮説からみると、次のとおりです。
 気の通り道が頭のなかで違うと考えられます。

 ストレートに気を通す人は、頭頂部から禿げると考えられます。
 マンガにあるように、普通は怒りの気は頭のてっぺんに溜まるからです。
 頭を使う人は、脳の前頭葉でものを考えます。
 つまり気の通り道が前の方へできていると考えられます。
 そのため、怒りの気が額に溜まるのです。
 前頭葉は右脳と左脳に分かれています。
 怒りの気も左右に分かれるのではないでしょうか?
 これがM字ハゲの理由だと思います。


 禿げない人は自覚できない「怒りの気」がない人です。
 あるいは「怒りの気」が頭部に抜けないルートを持っている可能性があります。

 そのときは、腹や背中にたまります。
 ひょっとしたら、内蔵疾患の原因になるかも知れません。
 漢方では昔から、強い怒りは、肝臓を壊すと言われています。

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 先ごろ鳥越俊太朗というテレビキャスターが、直腸ガンを発病していることを告白しました。
 あの人は65歳を過ぎていて、本当に髪の毛フサフサです。
 キャスターという仕事柄、怒りを腹にためることも多いと思います。
 また俳優の渡哲也さんも大腸ガンの手術を受けました。
 渡さんもフサフサです。

 もしかしたら、「怒りの気」を頭部から発散することは、このような深刻な病気になる
ことを防ぐ作用があるのかもしれません。

 そうだとしたら、はげは悪いことばかりでないのかも!
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 男性の、気の通り道は、頭頂部から前額部に向かって流れています。
 「怒りの気」はこの流れに沿って循環し、やがて前頭部すべてが禿げるのです。

 これが、頭頂部と前頭部が禿げて、側頭部が禿げない原因です。

 

 動物が禿げないのは「怒りの気」を溜め込むシステム(潜在意識)が無いためです。

 

 また、各育毛メーカーの効いた/効かない、という論争のわけもわかります。
 毛根の血流改善効果があると、その薬は効く、のです。
 しかし、その薬を止めると、根本的解決になっていないので、元に戻るのです。

 さらに育毛サロンには、違う治癒原因が考えられます。
 脱毛の原因は「怒り」です。
 サロンでは、若い女性のカウンセリングやマッサージが受けられます。
 これが、育毛剤ともっとも違うことです。

 注目すべきは、これにより「癒し」の効果が期待できることです。
 脱毛の原因が「怒り」ならば、若い女性のカウンセリングやマッサージに「癒される」ことが、考えられます。

 もしこの「癒し」の効果なら、それは根本的解決に近いですから、育毛剤より高い治療効果が、期待できます。

 このように、現在ある治療法もまったく効果が無いとは、私には言い切れません。

 

 私は、この「怒りの気」がハゲの原因だった!仮説に基づき、それを解消するテクニックを開発しています。

 これは、瞑想により「怒りの気」が体内でどういう動き、感じ方をするかを知ることにより、その潜在化を防ぐテクニックです。

 ふつう瞑想状態に入るには1年から3年ぐらいの練習が必要です。

 私は仙道の気を感じる方法や、シュルツの自律神経訓練法、洗脳術や自己催眠術を組み合わせて、独自の方法を開発しました。
 簡単です。


 瞑想状態(認知心理学では変成意識状態)下で、「怒りの気」が取りついた部分の修復をすることにより、脱毛の改善がはかれます。
 難しいことでは、ありません。

 これは世界初の技術だと思います(そのような文献を見たことがありません!)

 
 この方法も、まだ民間療法の域を出ないかも知れません。




第3部
「禿げを治すのは、ガンを治すよりも難しい?」


 人間に髪が生えたのは、おそらく100万年より新しいことを指摘しました。
 生物学的にも毛髪を長くするシステムというのは、新しいものだと思われます。
 つまり、髪の毛というのは、まだまだ不安定な仕組みを使用しているのです。

 動物で髪のように伸び続けるものには、爪があります。
 しかし、伸び続ける爪は多くの哺乳類が持っているものです。
 ですから、このシステムは1億年程度の(恐竜時代にも哺乳類はいました)使用期間があり、十分に完成した仕組みです。
 ところが髪の毛は人間だけが持つシステムであり、不安定なのです。

 人間をはじめとするすべての生物には体の状態を安定に保つ働きがあります。
 たとえば、体温を一定にする働きなどです。
 これを恒常性・ホメオスタシスといいます。

 ホメオスタシスという、生き物の体に備わった安定性を保つ働きがあると言いましたが、髪や爪はこのホメオスタシスのシステムから外れるものです。
 伸びすぎたから、生えるのを止めようとする働きがないからです。
 髪の毛が背中の保温のためなら腰までの長さになるはずですが、実際はもっと長くなります。
 このような働きをする体の仕組みは他にないのでしょうか?
 たとえば、生体肝臓移植という手術があります。
 これは親子や兄弟で、病気になった肝臓の代わりに肉親(生体適合するもの)の肝臓の半分を移植する手術です。
 これは肝臓だけに出来る移植手術です。
 ところで、移植された肝臓は不思議な性質を持ちます。
 本来あるべき肝臓の大きさ・形になるまで、細胞分裂を繰り返しますが、移植された体に合った大きさになると、細胞分裂を止めます。
 まるで、肝臓の細胞自信が意識を持っていて、本来あるべき形を知っているかのようです。
 肝臓を取り出された方も、同じことが起きます。

 これも一種のホメオスタシスの破れですが、この時人体は、不思議な力を発揮しています。
 この増えつづける細胞分裂というと、思い出すのは癌細胞ではないでしょうか?
 上の、生体肝臓移植のような事態が生じたとき、人体には本来のオメオスタシスから離て、細胞増殖を急速にする緊急プログラムが備わっていると考えられます。
 すると、ガンという病気は、その緊急プログラムの暴走だと思われます。

 このように人体にあるホメオスタシスという仕組みは、安全に生きていく上で非常に重要な仕組みだといえます。
 ですからホメオスタシスから、外れた現象というのは、じつは人体にとって非常な緊急事態だと考えられます。

 ところで、「幻の毛生え薬」というものが、製薬業界にはあると聞いています。
 それは本当に生える毛生え薬は、すでに発見されているが、それを使用するとガンになるという噂です。

 私はこれを聞いたとき、都市伝説のようによくある噂話だと思いました。
 しかし、これが存在する可能性を否定できなくなってきたのです。
 それは、資生堂でアデノゲンの開発責任者・中沢洋介医学博士がこう言っています。
 「毛根部の細胞は体のなかでも新陳代謝が活発で、増殖力が非常に強い細胞です。
この細胞に刺激を与え、狂いが生じればガン化する可能性が非常に高いのです。」

 そこで、毛髪システムという新しくて不安定なシステムに狂いが生じると、2つの道が出来ます。
 それはますます強力に髪を生やす働きか、髪を生えなくするかのどちらかです。
 強力に髪を生やす働きというのは、上で説明したようにガンになる可能性が大きくて危険です。
 そこで毛髪システムに少しでも狂いが生じたとき、人体は髪が生えなくなるようにシステムの切り替えをすることが十分に考えられます。
 ガンになるよりは、禿げになる方を選ぶのです。

 もっとはっきり言うと、人体はすべて強力な、ホメオスタシスの管理下に置かれています。

 唯一の例外は(爪と)髪の毛なのです。
 すると、髪が生える(伸び続ける)仕組みというのは、じつはガン細胞が増殖し続ける仕組みを使っていると思われます。

 ところが人体には他の毛が生える仕組みも存在します。
 それはうぶ毛です。
 うぶ毛はホメオスタシス管理下にある、毛の生える仕組みなのです。

 これで発毛剤や育毛剤で、なぜ髪が生えなかった謎が解けました。
 つまり発毛剤や育毛剤というのは「うぶ毛の毛根」に栄養や刺激を与えるにすぎないのです。

 禿げる現象とは、ホメオスタシスが髪の毛の毛根を、うぶ毛の毛根に変えてしまう現象だったのです。
 ですから、そのうぶ毛に変わってしまった毛根にいくら栄養補給しても髪の毛が生えてくることはなかったのです。
 これまで毛が生えてきたといっていたのは、本当は「うぶ毛が長く太くなっていた」ことにすぎなかったのです。
 うぶ毛もある程度、太く長くなります。
 例えば、男性のすね毛です。
 ミノキシジル使用者の感想では、生えてきた髪の毛がある程度の長さになると抜けてしまうとのことです。
 これは、うぶ毛のすね毛化と言えるのでは、ないでしょうか。


 本当の毛髪の毛根は仕組みが完全に異なります。
 もし、この仕組みに従って、発毛剤が造られるなら、それは発癌剤にほかなりません。
 なぜなら、髪の毛の毛根部で起きている細胞分裂の仕組みは人体のホメオスタシス作用から離れたものだからです。
 簡単にいうと、「制御されたガン細胞」だからです。

 そこで、その発毛剤(発癌剤使用の)を、使用するとします。
 しかし皮膚は吸収器官ではありませんので、毛根に行き渡るほどの薬剤を使うと、皮膚細胞に多量の発癌物質が作用することになります。
 つまり皮膚ガンになる可能性が非常に高くなります。
 これが「幻の毛生え薬」の秘密です。
 私は、製薬会社はこの仕組みにうすうす気がついているのではと、思っています。

 私は、多くの文献や情報を集めて、この結論に至ったとき自分でも「本当かいな?」と思いました。
 しかし、決定的な証拠があります。

 それは、抗ガン剤を使用すると、髪の毛が抜けるという事実です。
 さきごろ歌手の本田美奈子さんが白血病で亡くなりましたが、彼女も抗ガン剤の作用で髪の毛が抜けたそうです。

 これはよくある副作用だと言われていましたが、その理由は分かりませんでした。
 「髪の毛が生える仕組みがガン細胞と同じ」なら、抗ガン剤がその仕組みを破壊するのだから、髪が抜ける理由は説明がつくのです。

 そういうことなら、多くの育毛メーカーがどんなに頑張っても、本当の毛生え薬というものは造ることができません。
 本当の毛生え薬は、毛根部に発癌剤を送り込むものでなければならないからです。
 それは、本当に危険なものです。

 安全にコントロールされた発癌作用があるとしたら、それは人体に自然に備わった仕組みを使うしか方法はありません。
 私が「潜在意識」を活用する仕組みを造った理由は、ここにあります。


 この方法を造るにあたって、大いに参考にさせていただいたのが、七田眞先生の多くの著作です。
 七田先生は、右脳研究の大家として有名ですが、その先生の本のなかに「サイモントン療法」という治療法が紹介されています。
 これはアメリカのサイモントン医師がイメージでガンを治す方法を編み出したというものですが、これが事実なら癌細胞である毛髪の毛根細胞を造りだすことも可能です。

 さらに良いことがあります。
 私はこの七田先生の本を読んで、その方法を考えていたとき、ふと自分が本の中にあった絵を克明に思い出していることに気づきました。
 これは、今注目を集めている「速読法」と同じです。
 つまり、この瞑想法をしていると自然に「イメージ記憶」や「速読法」の練習になることに気がつきました。

 さらに、この「毛髪毛根細胞=ガン細胞」説というのは、突然頭に浮かんだ考えです。
 始めからこの考えがあったわけではありません(そのため第3部になっています)。
 この瞑想法を行うと、ひらめきが起きてアイデアが次から次へと浮かんでくることに驚かされます。

 ある朝、「毛髪毛根細胞=ガン細胞」という着想が突然浮かんだのです。
 つまり「頭が良くなる」作用があると考えられます。
 潜在意識(右脳)とは、イメージの脳ですから、瞑想中に強くイメージ療法を使うと自然とそうなるのです。
 そうすると、今世間では「自己啓発」がブームですが、この自己啓発が知らず知らずに出来ることに気がつきます。
 潜在意識の活用で、自己実現が簡単に可能となるのです。

 じつは私も以前から「自己啓発」に取り組んできましたが、これには長続きしないという欠点があります。
 しかし、自分の髪の毛を生やすという強い動機があるなら、長続きさせることが容易になります。
 これは、一石二鳥なのです。

 他の育毛法を試しても、もし成功しても(しませんが)多くのお金を使い、ただそれだけです。
 しかし、この方法は右脳開発やイメージ法とセットになっている点は、評価していいと思います。

 

 

(第4部)

 脱毛が進行する医学的原因

 現代において、脱毛が深刻な悩みとなっているのは、疑いがないところです。
 そうならば、今のライフスタイルにその原因を探すことが重要ではないでしょうか?
 現代のライフスタイルがもたらした病状というのは、脱毛の他に花粉症やアトピー・ハウスシック症候群があります。
 これらはいずれも、アレルギー症状です。
 アレルギーとは、身体の免疫機構の狂いによって起こります。

 新潟大学・安保徹医学博士は免疫学の権威で、独特の免疫理論を展開しています。
 現在のガン療法は間違っていると言っています。
 ガンは免疫機構の狂いによって生じる病気であって、原因の特定が間違っているから、手術や抗ガン剤の投与は効き目が薄いと、言われています。
 そして、その発癌原理もまた、ライフスタイルから生じたものだと言います。

 その証拠に、喫煙を挙げています。
 煙草が肺ガンの大きな原因だと言われていますが、じつは統計データでは否定的です。 喫煙人口は年々減少しています。
 しかし、その逆に肺ガンを発症する人は、増えているのです。
 煙草が肺ガンの原因ならば、これはおかしなことです。
 現代医療は、間違っているというより、官僚機構と商業主義の間でまともな研究ができない状況にあります。

 現在は、すべてにおいて昔より活動的です。
 睡眠不足や夜更かしが、脱毛の原因だと言われますが、これは真実です。
 睡眠時には自律神経の副交感神経が優位になります。
 これはいわば身体のメンテナンス状態ですが、現代人はこれが狂っていることが多いのです。

 安保博士によると、免疫機構には2種類あります。
 一つはリンパ球であり、もう一つは顆粒球です。
 なぜ2種類あるかというと、顆粒球は魚の免疫機構であり、リンパ球は動物が地上に現れたときに造られた新しい免疫システムなのです。
 この二つの免疫システムは自律神経によりコントロールされています。

 顆粒球は交感神経優位で働く免疫で、リンパ球はその逆です。
 現代人は交感神経優位の夜更かし型ライフスタイルになっており、血液中の顆粒球の割合が、正常範囲よりも多くなっていることがよくあるのです。
 たとえば徹夜すると顔に赤い発疹が出来ますが、あれは増えすぎた顆粒球が正常な皮膚も攻撃するから、できるのです。
 脱毛ニキビ説がありますが、同じように顆粒球が毛根や頭皮を攻撃すると、頭皮におでき状のものが発生します。
 顆粒球は本来、身体の内部にある異物(細菌や異常細胞)を、攻撃して食べてしまうのが、仕事(機能?)です。
 その仕事が過ぎると、正常細胞も攻撃してしまうのです。
 さて顆粒球は体内の異物を攻撃しますが、その異物にはガン細胞が含まれます。
 一方のリンパ球は、細胞よりもっと小さいウイルスなどを攻撃するために新しく造られた、免疫機構だからです。

 毛根内部では、癌細胞に匹敵する猛烈な細胞分裂が行われています。
 すると増えすぎた顆粒球は、これを癌細胞そのものだと見なして、攻撃します。
 徹夜明けには通常細胞の皮膚を、顆粒球が間違って攻撃するといいました。
 それならば、通常細胞の皮膚より癌細胞に近い毛根の細胞を、増えすぎた顆粒球が優先的に攻撃することは、十分考えられることです。

 これが脱毛の原因になりますが、さらに事態は悪化します。
 それは顆粒球が細菌などを攻撃するときには、フリーラジカルを使うことです。
 フリーラジカルは簡単に言うと、活性酸素です。
 顆粒球が攻撃すると、その後には多くの活性酸素が発生してしまうのです。
 これが、通常細胞のDNAを傷つけると、そこにガン化した細胞が発生します。
 つまり、過剰な顆粒球の攻撃は、ガンを発生させてしまうのです。

 脳は、このような活動を監視しています。
 それはもちろん、無意識的活動分野の脳ですが。
 そして、無意識的活動分野の脳の猿や人間が発生した当時に出来た、大脳新皮質が監視しています。
 毛根部のこのような異常事態に、大脳新皮質は毛髪システムの停止を命令するホルモンを放出します。
 こうして、脱毛した毛根は、そのホルモンの影響を受けて、産毛の毛根へと収縮してしまうのです。
 これが脱毛から、禿げへと変化していく、医学的原因だと思われます。
 ですから、毛根部で毛髪システムの再生を促す薬剤が開発されても、脱毛は終わりません。
 顆粒球の過剰攻撃が根底にあるからで、これを止めなければなりません。

 するとこれは免疫システムの暴走であると同時に、毛髪をコントロールしている部分の管理体制の怠慢でもあると言えます。
 もっと簡単に言いますと、猿の脳と免疫をコントロールする脳の部分が、きちんと連絡が出来ていないために、起きる症状なのです。
 これを回復するためには、脳内部での連絡を回復させることが、絶対条件となります。

 さて顆粒球をコントロールする脳はどこにあるのでしょうか。
 この章の最初に、顆粒球は古いシステムで、魚の脳が動かしていることを言いました。
 魚の脳とは、脊髄や脳幹です。
 脳は動物進化の状態に沿って、内部から魚の脳・両生類と爬虫類の脳・哺乳類の脳の順に発達しました。
 人間の場合、これに続いて猿の脳・人間の脳の順に発達します。
 つまり人間の無意識領域では、この動物のシステムがいろいろに働いていますが、それらを統括するシステムが狂うと不都合が発生するのです。
 ですからその違う脳の活動どうしが連絡調整する必要があります。
 ところが上の発毛システムの回復には、人間の脳と魚の脳が連絡し合う必要が、あります。
 これは一番古い脳と、一番新しい脳です。
 この2つの脳は、両生類と爬虫類の脳・哺乳類の脳という脳で隔てられています。
 つまり一番古い脳と、一番新しい脳の間で会話するためには、結局脳全体が活性化する必要があるのです。

 これをするためには、育毛剤や飲み薬では不可能なことは、明らかです。
 無意識領域の活動を正常にする命令を、脳内部で発令する意外に方法はありません。
 無意識領域に命令をする方法は、現在一つだけ解明されています。
 それはイメージによる方法です。
 無意識は言語を理解しません。
 なぜなら言語は、意識脳どうしが言語によりコミニュケーションするために、造られたものだからです。

 変成意識下で、無意識領域にイメージを送って、発毛システムの回復を命令する以外に回復の方法がないのです。
 これは、いわば毛髪再生のサイモントン療法です。

 なお、怒りは交感神経を興奮させます。
 頭頂部や前額部に怒りが溜まって、部分的に交感神経が興奮することがあると私は思っています。
 この局所的な交感神経が興奮した部分で、顆粒球の攻撃性が高まることが、脱毛原因だと考えられます。

 

(第5部)

 今の考古学では、人類の発祥を次のように分けています。

 アフリカで類人猿から人類の祖先が分かれる。(アウストラロピテクス)
 400万年〜600万年前(アフリカ南部・東部)

 (ホモ・ハビリス)
 250万年〜160万年前(東アフリカ)

 (ホモ・エレクトス)
 180万年〜10万年前(アフリカ・アジア)

 (ホモ・サピエンス)ネアンデルタール
 23万年〜2.5万年前(ヨーロッパ・アジア)

 (ホモ・サピエンス)クロマニヨン
 20万年〜現代(ヨーロッパ)


 さて、私は髪の毛が発生した原因として2つ挙げました。
 ひとつは、猿のネオトニー化による体毛の消失です。
 もうひとつは、寒冷化による首・背中の冷えの対策です。
 2番目の原因から当然、氷河期が原因としてあると考えられます。

 氷河期は、300万年前から始まり、10万年と3万年の2つの周期があるそうです。
 さらにアフリカは気候が熱帯性ですから、冷え対策はあまり必要ではないと考えられます。
 すると、化石の発見場所や時代考証から考えて、髪の毛が必要になったのは、ホモ・エレクトスの時であったと思われます。(180万年〜10万年前)
 原始人の想像図からも、このころ毛髪が生えてきたと考えられる図が描かれています。

 

 

 ホモ・エレクトスとは学名であり、この中には多くの亜種が存在しました。
 有名なペキン原人やジャワ原人もその仲間です。
 とにかく170万年もの長い時期を生きた原人ですから、多くの亜種が生まれて、そして消えていったと考えて間違いありません。
 これに比較すると、現代人であるクロマニヨン人の仲間は20万年の歴史しか持っていないのです。

 さて、このホモ・エレクトスは故郷のアフリカを離れてアジアにやって来ました。
 そこで氷河期に遭遇したと考えられます。
 氷河期は10万年と3万年の2つの周期があると言いましたが、3万年の周期を考えると、人類の祖先は繰り返し氷河期に見舞われたと思われます。
 氷河期になると気候は寒冷化し、そのころの文化(文化と呼ぶほどのものかは、ともかく)では乳幼児の生存率は著しく低下したと思われます。
 また、それまでの温暖な気候に対して、獲物を取れる確率は冷涼な気候では低くなったことは確実です。
 肉食獣に襲われる確率も高くなりました。

 そうすると、氷河期には相反することが人類の祖先に起きたことになります。
 減少した獲物を確保するためには、より高度なチームワークで狩りを行わねばなりません。
 それは大脳の肥大化を招き、猿のネオトニー化はますます進行します。
 しかし周囲の気温は減少するので、体毛の少ない種族ほど乳幼児の生存率は低くなってしまうのです。
 じつはペキン原人はホモ・エレクトスの一種ですが、現人類の祖先ではないといわれています。
 ペキン原人は、絶滅したのです。
 つまりホモ・エレクトスの時代に多くの人類の亜種が生まれましたが、ほとんどが死滅しました。
 それは、この氷河期の問題に対応できなかったのも、原因のひとつでしょう。

 こうした多くの亜種の中で、ちょっとだけ頭の毛が長い種類が生まれたとします。
 そうするとそれだけで、乳幼児の生存確率が上昇するのです。
 そうなるとその群れはより多くの人員で狩りを行えます。
 また、群れの守りに行う人手も、他の群れよりも多くすることが出来ます。
 結果的に、その群れは生き残る確率が高くなるのです。

 そういうことが何10万年も繰り返されると、より頭部の毛の長い種類が生き残っていくと考えるのが自然です。
 頭の毛が長い種族がある程度の割合になると、「百匹目の猿」現象が起こると考えられます。

 もし、群れに意識や意思があると考えると、群れの生存率を高めるためには、少々リスクの大きい方法を使っても、その方が有利だと判断するでしょう。
 これは荒唐無稽な考えでしょうか?
 ところが、イギリスの分子生物学者リチャード・ドーキンスは利己的な遺伝子という説を作って、生物は遺伝子の乗り物だと唱えています。
 群れに意思があるならば、ガン化する可能性がある方法を使ってでも、ほかの群れよりも長い頭の毛を獲得する方が生存に有利だと考えたと思われます。

 ガン化する頭の毛とは、生体のホメオスタシスから離れた機構の発毛システムです。
 すなわち、これが髪の毛なのです。


 こうして人類は、急ごしらえで頭部の発毛システムを作ったのです。
 しかし何10万年は人類にとって長い時間でも、生物進化には短すぎる時間だったので
す。
 それは不安定でガン化する可能性のあるシステムに、ならざるを得なかったのです。

 これは原子力発電によく似ています。
 原子力発電は、不安定で危険なシステムを使っているために、少しでもシステムが不安定になると、停止するように設計されています。
 これに対して火力発電は、基本的にボイラーですから長い使用期間があり、システム不安に対する対処は確立されています。
 しかし、原子力と火力発電は原子炉とボイラーの違いだけで、基本的には同じです。
 つまり、火力発電は人間のうぶ毛システムと同じで、安定したシステムなのです。

 これと同じで、毛髪システムはガン化する可能性があるために、システムが不安定になると、毛髪システムを停止するように脳が命令を出します。
 するとその毛髪の毛根は、うぶ毛の毛根に変わってしまうのです。

 さらに、毛髪のもともとの役割は乳幼児の生存率を高めるためだったと考えられます。
 そうすると、大人になって毛髪のシステムを停止することは、妥当な判断だと思われるのです。
 ですから、もう大人になった個体に対して、毛髪システムを停止することには、それほど躊躇がありません。
 これが、脱毛に悩む人が多発する原因になっていると思われます。


 ここで、最初の四つの質問の回答を考えてみたいと思います。

 「動物にはなぜハゲがいないか?」
 これに対する回答は完璧だと思います。
 つまり動物の毛は、人間のうぶ毛とおなじシステムなのです。
 それは生体の強力なホメオスタシスにより管理されていて、暴走する可能性がきわめて低いのです。
 ですから、生体はこのシステムを停止することがほとんどありません。
 それにたいして、毛髪は危険で不安定なシステムを採用しているので、少しでも不安定になるとシステムを停止しようとします。
 これが、この質問の回答です。

 「なぜ女性にはハゲがいないか?」
 この質問には、仮説的な回答しかありません。
 脱毛を誘発する原因が「怒りの感情」だとすると、女性と男性では感情処理システムが異なることだと思われます。
 また、女性の脳は男性と構造が違います。
 良く言えば「強固なシステム」であり、悪く言えば「原始的」です。
 とくに女性の脳は男性より脳梁が太く、潜在意識との交流が活発です。
 これらの点で、男性より潜在意識との葛藤が少ないためと考えることが出来ます。
 女性は妊娠・出産という男性にはない体験に対応するために生体システムが頑強だから、禿げが少ないとも考えられます。

 「なぜ頭頂部と前額部だけが禿げるのか?」
 怒りの気が頭頂部と前額部をとおるので、この部分が禿げると考えられます。
 また、髪の生えた基本的理由は、首筋と背中の保温です。
 そう考えると、他の部分は放っておいても、側頭部と後頭部の毛髪は維持する機能があると思われます。

 「なぜハゲる人と、そうでない人がいるのか?」
 これは深層意識の違いにその答えを見いだすことが出来るでしょう。
 同じストレスでも、深層意識に伝わる人と、そうでない人がいるためでしょう。
 なぜそうなるかというと、幼少期の環境にその答えがあるのかも知れません。


 これが、「毛髪=ガン」による仮説です。

 これが正解だとすると大変なことがあります。
 それは、どんな育毛剤も効き目がないということになります。
 効き目がないどころか、使うと必ず禿げることになるです。

 なぜかと言いますと、育毛剤を使うということは、脱毛の起きている局所だけで、その問題を解決しようとしていることになります。
 これを原子力発電に例えると、よくわかります。
 原子炉を監視するシステムが、原子炉を停止させようとするのが、「脱毛」の原理です。
 それに対し育毛剤を使うということは、緊急停止しようとしている原子炉を、なんとかして運転しようと、現場で工夫することに相当します。

 そんなことをしたら、原子炉を監視している人はどう思うでしょう?
 原子炉運転システムが故障していると、思うに違いありません。
 そんなことになったら、核分裂が制御不能になって大変危険です。
 原子炉を監視している人は、すべての手段を使って、原子炉を停止しようとすることが確実です。

 人間の脳も同じです。
 毛髪システムの停止を命令しても、システムが停止しないと、ますます強力な命令で毛髪システムを停止することが、確実なのです。
 ですから、局所的に効果がある育毛剤(発毛剤)があると、それを脳はシステムの暴走と判断するに違いありません。
 つまり、効果がある育毛剤を使用すると、髪の毛を生やすまいとする脳の命令は、さらに強力になるのです。

 よく育毛剤の使用を中止すると、リバウンドがあると言います。
 また同じ種類の育毛剤を使いつづけると、効かなくなるとも言われます。
 それどころか、脱毛が激しくなってしまうという説もあります。

 これが、その原因になっていると思われます。





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